つぶやきの延長線上 second season

映画、アニメーション、音楽のこと

2019年映画ベスト10

2010年代ラストになってしまいました。2019年は私的なことでバタバタしたりと、いつもより映画を見ていない気もしますが、新作100以上見ていれば文句ないっしょということで例年通りのベスト10!

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  1. ひかりの歌
  2. トイ・ストーリー4
  3. ある女優の不在
  4. 復讐者のメロディ
  5. 黒い少女A
  6. i-新聞記者 ドキュメント-
  7. マチネの終わりに
  8. ロング・ウェイ・ノース
  9. 劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer
  10. 帰れない二人

2019年は昨年と比べてアニメでグッとくるような作品は少なかった。ただ『空の青さを知る人よ』では青山真治を想起せざるをえないし、『センコロール コネクト』も短い尺の中で「映画」を作っている/演出をしていることが感じられいい作品ももちろんあった。Netflixが代表的だけど、海外アニメーション作品もこれまで以上にカジュアルに輸入されるようになり、例えばアヌシー最高賞の『失くした体』や、TAAFでも上映された『パチャママ』などの話題作が家で見れてしまう。これは2020年代になるともっと混沌としてくるのではないか。その中でもスタジオ作品の底力を見たトイ・ストーリー4』を推したい。蛇足の物語といわれても、それでも誕生してしまったことに意義がある。ウッディとボーの別れのシーンのライティング。これでもかってくらい色っぽく表現されていますし、雨の流れとかピクサー・アニメーション・スタジオのスタジオ精神を思い知らされた。「人間」の物語になっているという話もわかるんだけど、それでも「運ばれてしまう」物語であり、所有者をなくしたとしても人形は人形として生きていく物語なんだと思う。それともうひとつランクインしたのもTAAFの再上映で見た『ロング・ウェイ・ノース』。物語的には『宇宙よりも遠い場所』(2018)のような話なのだけど、マクガフィンで転がしていくシンプルな映画に選出せざるを得なかった。ラストさらっと遠景ショットで終わらすあたりも上品で好み。

実写はどうだったかというと、ちょっと悪い側面もあったが『マチネの終わり』を支持していく。上品かつ、ホラー演出(照明の当て方とか)もあり、最後のショットでは震えた。そして映画としての断固たる記憶にフォローされっぱなしだったのが、『ひかりの歌』でしょうか。どこかエドワード・ヤン侯孝賢的なものがよぎるのですが、4章の短編が響き渡ってとにかく幸せな時間が過ごせた。それと心霊ビデオ的な始まり方をした『ある女優の不在』は、クラクションや牛のもーもーって鳴き声などスクリーンの外からインに響いてくる演出の乱れ打ちで最高。結局何の話だったんだ!ってなるのが、パナヒのいいところ。「窃視」演出最高だった『復讐者のメロディ』もランクイン。WOWOWオンリーだったようですが、面白い作品なのでどこかで見れる機会があるといいかなと。ギヨームブラックは今回もよかったですね『7月の物語』。ただ最後事件とわざわざ結びつけなくてもよかったんじゃないかなと思ってしまい、悩んだ末、圏外にしちゃいました。でも面白かったです。今年も新海誠が売れたらしいですが、『天気の子』はもともと突出した演出力がない部分が悪目立ちしたように思える。オープニングからどうしたことか? と多々思っていたのだけど、ラストの線路走りとかいいものは見れたので文句はないかな、でも、新海推さなくてもセカイ系ともクロスオーヴァーした『黒い少女A』完璧だったよ! って伝えたいのでこの位置に。『黒い少女Q』の方がオールドスクールなホラー映画スタイルを貫いていて、それこそシネフィル受けしそうなのですが、『A』はQの回答のはずなのに、どこかおかしい。まるで別々の映画に見えてくるじゃないか。なおかつ、セカイ系とのクロスオーヴァーするし、『空の境界』好きにも進められる傑作だと思った。『i-新聞記者 ドキュメント-』森達也の確信犯が見え見えの傑作!いや、とにかく面白い。森が「初めて」官邸内に入れないシーンを狙ったかのようにもうひとつのカメラで撮るシーンなんて、何て確信犯かと。もちろん最初っから入れないなんてわかりきっている。それとこれtwitter批判じゃないですけど、まとまるパワーは強いって話に対する批判でもあって(最後自身で語られていますが)、その辺りがいい塩梅で作られていることに脱帽した。あのアニメーションとかね。

『イメージの本』のラストでオフュルス引用でさすがに泣きます!って思ってたらゴダールを超えてきた『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』twitterでこれと真っ向に戦えるのは『ANEMONE』だけでは? と言っておられた方もいたのですが、まさにそれだな〜と。本編見てなくても打ちのめされると思うので、騙されたと思って時間ある人はぜひ! って感じ。映画の良心を守らなければと『帰れない二人』。最近のジャジャンクーではベストじゃないかな。何にもない駅でさらっと馬でてくるだけで「驚き」がある。映画は「驚き」装置でもあるし、撮影もよければ言うことなしって感じでランクイン。ひさびさの真っ当なヤクザ映画でしたね。

圏外になりましたが、デヴィット・ロウリー『さらば愛しきアウトロー』も素晴らしかった。それまでのロウリーファンじゃなくても受け入れやすい作品だったんじゃないかな。ホラー映画だと韓国産心霊ビデオ『コンジアム』や、オールドスクールホラーな『テリファイド』といい、世界は広いなと思い知らされた年でもあった。国内は『闇動画23』がギリギリの線でなんとかこらえてくれた。『帰ってきた!監死カメラ』は、まあいつも通りか。『心霊盂蘭盆』シリーズもがんばっているけど、4がベストかなという感じ。『阿吽』もよかったですね。90年代アニメホラーの流れを感じれてよかった。

嵐電』のオープニングとか最高だったのだけど、どうしてもノリきれずって感じでした。日本だと『見えない目撃者』を支持していきたいかな。それとフォロイーさんが推していた『殺さない彼と死なない彼女』ラスト20分こそしみったれた映画になるのだけど、それまでに至るドキュメンタリーさと「驚き」がすごい。これも推したい映画!

といった感じで2019年映画ベストしめます。来年もいい映画に出会いたいですね!それでは、また来年に。

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