つぶやきの延長線上 second season

映画、アニメーションのこと

2025年映画ベスト10

さあ、今年もこんな季節です。昨年は思っていたより結構映画見たな〜って思っていたら、もう年の瀬ですよ? 年々感じることですが、あっという間に年末になっています。たぶん、正月はじまったと思ったら、また年の瀬なんでしょうね、きっと。今年来年に比べてぜんぜん映画見れていませんが、意地でも上げておかないと、というはてブ民としての覇気をね、、、いかんせ新作はおろか映画そのもの全然見れていないのでサンプル数は少ないですが。

  1. 今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
  2. ドールハウス
  3. 果てしなきスカーレット
  4. 見える子ちゃん
  5. チェンソーマン レゼ編
  6. ワン・バトル・アフター・アナザー
  7. 新世紀ロマンティクス
  8. Flow
  9. HERE 時を超えて
  10. ロマンティック・キラー

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迷いましたが、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』をベストにしました。映画の出来というか、おもしろさ含めてもドールハウスが抜きん出ていると思っているし、趣味的にもホラー好きなのでそっちかな、と思っていましたが、カットの読めなさ(感じられなさと変換してもいい)においてこちらの方がおどろきに満ちていたので。映画はやっぱ瑞々しいというか、端的なおどろきを感じさせてほしさがあります。ぜんぜん河合優美好きじゃないんですけどね。今年見たなかだと、『旅と日々』にも出演らしていてノッてますね。やたらと画面には残る顔と雰囲気はあるなー。

『果てしなきスカーレット』はビッグバジェットでインディーアニメやりました、みたいな尖りがあって、これシネコンでやるん? みたいなおどろきがあった。おもしろいか、おもしろくないか、の軸では語り得ない見たことないアニメーションが大画面で見れてよかった。たぶん、細田守としては捻れていないんだろうけど、論理が捻れて謎に円環を感じるアニメでした。アニメでいうとチェンソーマン』は『果てスカ』の対極にあるような映画で、一つの作品として観客の疑念や不満が起きないような出来のいい論理がハッキリしている映画だったといえるんじゃないだろうか。上田麗奈に5億点です。あと、『Flow』はまさにインディアニメをシネコンで見る醍醐味に満ちていた作品でしたね。

作品は他にもありますが、さいごに触れておきたいのが『ロマンティック・キラー』英勉でなければ空中分解してズタボロな作品に仕上がっていただろうと思うと英勉でよかった作品といえる。英勉は運動をやめてはならない。英勉を止めるな!

オマケで旧作初見ベストです。

  1. スプリー
  2. ステキなパパの作り方
  3. パパと呼ばないで
  4. 武装市街
  5. F/X2 イリュージョンの逆転
  6. カニバイシュ
  7. ラブレター
  8. テロ、ライブ
  9. キング・オブ・ニューヨーク
  10. 僕らのセックス、隣の愛人

また、『コロッサル・ユース』をブルースタジオで再見できたり、『バンパイアハンターD』や『劇場版AIR』、『Airまごころを、君に』をスクリーンで見れて最高でした。また、丸の内東映お疲れさまでした。好きな映画館でした。

 

タバコに火をつけること『旅と日々』(三宅唱、2025年)

 ふらふらと田舎道を歩く河合優実がトンネルを抜けるとそこは海岸だった。彼女は何度かタバコに火をつけようとするが、なんらかしらの出来事や発見があって行為が保留される。「吸う?」「吸わないです」海岸で出会う高田万作とこんなやりとりがあった(台詞はうろ覚え)。それで彼女はまたタバコに火をつけることをやめる。夜に彼と別れると彼女は波打ち際まで行きタバコに火をつけようとする。そこで次の日に移行するのだが、タバコを撮るのであれば本来タバコの煙を画面に漂わせることが映画の特権であって然るべきである。しかしながら、タバコに火をつけようとする(実際ついたかどうか不明瞭)、その後煙がたたないまま次の日にカットが移る。なぜモクモクとした煙を映さなかったのだろうか。

理由のひとつにあまりにも暗い夜を撮っていたので、そもそもタバコに火をつけても効果的な白い煙を撮れなかったということ。はたまた、この映画が映画内映画であり脚本家のシム・ウンギョンが映像化の出来について微妙な反応を見せて、なんともいえない空気をかもちだし、 佐野史郎が亡くなることでさらに重苦しい空気とともに双子の弟である佐野史郎が幽霊のようにそこにいること。この混乱を列車がトンネルを抜けたときの真っ白な雪原にかけていたということなのだろうか。2つ(映画内映画における河合優実が体験する海岸への/列車がトンネルを抜ける)のショットは解放の効果を担っていることは確かだろう。そのための「撮らない」選択肢なのかもしれない(私は原作未読なのでだいぶ不明瞭ではあるが、ひとつの映画としての感想である)。堤真一の宿までたどり着く諸々のやりとりや彼とのコミュニケーションは、ある種の虚構に見えてくるが。

白い煙=雪という、ある種の白への欲望(フォードは言い過ぎかも)なのかもしれない。ただ、一つあるとしたら火=赤がないかもしれない。火=青かもしれないが、、、物語としては堤真一が根拠のない証言(窃盗に対する)をするように身の潔白を圧倒的な白としているのかもしれない。

 

近畿地方からの心霊経由でミステリー小説とか

シネマシティにて近畿地方のある場所について』を見た。菅野美穂って47歳ですってなんか驚きですが、たしかに90年代後半には自分ですら認識していたからもうそんな歳なんですってねーとびっくりするものですね。

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ああ、そうそう『近畿地方』ですが、わりとノレた方です。というのも、さいごのいつもの白石晃士ですね、まあご愛嬌っす〜って感じでしょーもねーなあと思いましたが、それまでは心霊ビデオ経由ホラーミステリーとしてだいぶ真っ当なストーリーテリングで面白かったんですね。なにせ、『サユリ』みたいなの見せられたらどうしよう(ネガティブ的な意味で)って感じだったので、それよりかはだいぶ成分抑えめでよかった。でもこれたぶんね、原作に割と忠実なんじゃないかな。私はこんなに流行っているのに未読(やっと最近文庫読みました!)ですが、話の膨らませ方とかつながっちゃう感じは真面目なホラーミステリーですよね。何も異質なものではない。真面目なんです、かなりね。

ただ、難点としてはバラバラなものをひとつに繋ぎ合わせるという仕事が2回(菅野美穂&赤楚衛二夙川アトム)繰り返されるわけだけどその調査(再演)をシームレス繋げてみたり……といった部分がなかったことや、いまいち何を見たら死ぬんや? 『リング』のようなビデオが原因ですってのがこれまた薄い。でも、この部分については明確にするとホラーではなく単にミステリーになるので塩梅が難しかったりするよね。こういう不明瞭なことが考察につながってくるわけであるし(私は考察系嫌いですが)。

結末はなんだかいつもの、というと雑かもだけど、まあご愛嬌な白石晃士。でも、エンドクレジットを見ていると映像協力だっけ? 『Not found』の文字があった。フッテージ映像のどれかが引用だったのかな。心霊ビデオオタク情報求む……。Twitterでghostboatさんもおっしゃってましたが、どうだろうあの中の何本か、というか「見たら死ぬビデオ」はアムモ(xxxチーム)の制作じゃないだろうか。一回しか映されないので詳細な把握はできないけど、xxxチームの手癖じゃないかなーと思うノイズ手法だったように思えた。どうでしょう、岩澤さん? 特にああいう赤い女とか変な男の子、みたいなの相性いいよねアムモと。あの映像集は白石さんでいうと『裏ホラー』みたいな感触。あのフッテージ映像で良かったのは、あの昔話のアニメでしょうね。

ということでノレたノレたのだけど、こんなもんじゃなかろうかと思った次第で、でもおもしろかったよ、という態度でした。

ひさびさのブログなのでこのまま最近読んだ本とか心霊ビデオについて。Twitterにも書いたけど、ほんとうは映画のメティエとか映画の隔たり、のような本を腰を据えて読みたいんだけど、こうも暑いとミステリーしか読みたくなくなる。ミステリーは好きだけどオタクではないし、たまに無性に読みたくなって10冊くらい読む程度なんですが、それとセットで心霊ビデオ。

 

『やまのめの六人』原浩(角川ホラー文庫、2021年)

前作『火喰鳥を、喰う』で横溝正史ミステリ&ホラー大賞を受賞している、原浩の長編2作目。複数人の視点が順番に入れ替わって進むのが新鮮でよかった。また、物語は山で事故にあって、近くの家の人に助けられて……といったあらすじになるが、映画でありそうーこれ見たことある〜って感じなのだが、視点の入れ替わりとミステリ、それにホラーが重なって複雑な展開になるのがいい。この前文庫化したばっかりの『蜘蛛の牢より落つるもの』も良かったですし、『火喰鳥を、喰う』は今年映画化するらしく結構楽しみ。

 

『水族館の殺人』青崎有吾(東京創元社、2013年)

青崎やっと読んだ。有名だけど、なんとなく手に取る機会がなくてだいぶ時間が経ってしまった。裏染天馬シリーズの長編2作目で、水族館でサメに襲われるという事件が起きる。事件としてはダイナミックだし、キャッチーすぎるタイトルから面白いのか?と少し不安だったが、かなりロジカルな作品作りをされていて、のめり込むように読んで満足。こういうのはミステリ要素もそうだけど、キャラクターに着目しても面白いっすよね。真面目だけどキャッチーで読みやすいと思う。シリーズだとこれか短編が好きかな。

 

『マジックミラー』有栖川有栖講談社、1990年)

アリスシリーズとかは読んでたけどシリーズものではないのはあんまり読んだことなかったので。列車時刻を使ったトリック好きなんですよねー。全然話変わるけど、鉄道使ったYouTubeの鬼ごっこ企画とか見ていて、会社辞めて電車旅行だけしたい人生になった……。

 

『XXXのZEROシリーズ』

無印、NEOとかZEROとか忙しいけど、リリースしまくっているアムモから。〜4まで見たけど、ふつうに霊障のレベルが高いし見ていて満足できた。ZERO一作目のファイバースコープで車の中を映してそこで霊障ってのは新鮮でよかった。心霊ビデオは最新技術とアイディア勝負なところがあって、それが垣間見える作品が好きだーとなる。ZERO4とかも普通にホラーとしての覇気感じるし、時計のやつもアイディア勝負でよかった。

 

『光あるうちに光の中を進め 闇動画 極選 上』児玉和土

児玉さんが選出した3本収録ということで構えていたが、構えていたそれ以上のオープニングの1本ビビり散らかしました。ネタバレ、というかこれ選ぶんだ!ってひっくり返って欲しいのでネタは書きませんが、3本とも好きな作品だったので大満足。エクストリーム編集なのはもちろんのこと、普通に見てて映画としてのレベルの高さにびっくりしました。面白すぎる。

 

『黙示録シリーズ』寺内康太郎

十章以降は忙しくなったのか、寺内さんが絡んでいないんだけど普通に心霊ビデオとしてのポテンシャルが高いですよね。やっぱドラマにするのがうまいというか。